2022年
日 時:8月14日(日)午後1時30分~4時30分
場 所:亀戸カメリアプラザ6階第3研修室
発 表:渡部良雄
参 加:19名
先年読んだ「武士の起源を解き明かす」(柿崎有一郎、ちくま新書)と平将門の乱の資料をきっかけにして、日本における兵の起源を辿るうち、倭(やまと、大和)時代の埼玉古墳群の稲荷山鉄剣の杖刀人にたどり着き、現在の関東といわゆる大和朝廷との関係を考えることになりました。
この稲荷山鉄剣が5世紀前半に制作されたとすると、その約200年後の663年に唐・新羅連合対倭・百済連合での「白村江の戦い」の敗北以降、豪族の支配民からなる私兵であった国造軍に代わり、国家兵力増強が方針となり、中国の律令国家を規範とする大規模な歩兵集団戦も可能とする常備軍が駐屯することとなりましたが、律令制を基礎とした軍団制は、律令制の行き詰まりとともに、維持が困難になり、8世紀末に廃止されました。
時間の関係で、「武士」の萌芽まで触れることができませんで、タイトルの前半で今回は残念ながら終了となりました。