サークル・史の会

第695回学習会

(続)昭和劇場「語り継ぎたい昭和の世相」

―昭和を構成した各世代の特色とは―
―流行語やCMで表現する昭和の行方―
―結局、昭和って何なのさ―

日  時:11月5日(日)午後1時30分~4時30分
場  所:亀戸カメリアプラザ9階第2研修室
発  表:橋本茂雄
 ある歴史家が「世相とは国民が懸命に生きた姿である」と言っている。私自身、終活期を迎えた今、人生の大半を過ごした昭和を振り返りたかった。前回、当時の流行語やCMをキーワードとすることが世相を示すことに着眼し、その視点で時代を語った。そのとき、「終戦当時に明治維新を語ることは78年前の昔話だった。今、終戦以降を語ることは奇しくも、同じ79年前以降の昔話をしている」と思った。昭和はもはや昔話なのか。
 前回積み残しの「昭和を構成した世代」から始まり、昭和が残した社会現象や余韻などについても前述の流行語やCMなどを通じて、ユーモア感をもって紹介したい。
「結局、昭和ってなんだ?」の総括に迫りながら昭和の終曲場面につなげていく。言い換えれば、それはバブル経済であり、「失われた30年」の兆しでもあった。
 いささか手前味噌になるが、各人様々な体験や思い出の昭和、夫々を懐かしみながら人生の応援歌となれば幸いである。

[学習会報告]
独創的だが流行語やCMを通じて当時の世相を述べることが目的。今回は昭和40年代までの高度
経済成長時代に続く安定成長、低成長時代の世相が中心である。レジュメ順に ①昭和を構成した
各世代の特色 ②昭和が残したものや余韻 ③昭和の終曲:バブル経済とその崩壊などについて
それらの経済背景や社会現象を紹介。できるだけ直近の数字や新聞記事を示して根拠づけた。
結語は、「昭和って何なのさ」で今まで述べてきた社会現象毎に、高度成長期と安定・低迷期の対比
を一表化した。最後に、昭和30年代がレトロな人気がある理由を加えた。
総じて、昭和世代への応援歌のつもりで、「昭和時代」を出席者と共にたどるのが動機だった。
 従って、質問の時間を多くとり、出席者共同参加の気持をもったせいか多くの質問で活況だった。
レジュメ2頁:令和元年の堺屋太一発言「面白い、楽しい日本」の内容について質問があった。
私は、20年ぐらい前の記憶で、それは「好縁社会」であり、「ネットワーク社会」であると回答。
その他、バブル崩壊以降の「失われた30年」に関する質問が多かった。いずれも平成時代に関心が
高いことに「昭和は遠くなりにけり」を感じ、補完する意味で、史の会報1月号に投稿している。
参加者21名。ご清聴お疲れ様でした。私にとっては楽しい準備でした。      (橋本茂雄)