2022年
日 時:1月22日(日)午後1時30分~4時30分
場 所:亀戸カメリアプラザ5階第1研修室
発 表:淺野義次
参 加:23名
芭蕉は俳句の世界において最もよく知られた俳人のひとりですが、その生涯には意外に知られていないこともあります。今回は伊賀における誕生から大阪における死去までの生涯について時期を追って話をしました。その中で日本橋における活動、深川への移住、芭蕉庵での暮らし、3回にわたる旅等について言及しました。
また、人間関係では甥の桃印と芭蕉の妾であった寿貞について話をしました。2人とも恵まれた生活を送ることができず、若くして死去しています。芭蕉はこの2人に対して非常に大きな情愛を抱いており、彼等の死に対して晩年の芭蕉は大きな悲しみに襲われます。
芭蕉は職業的俳諧師をやめ、みずから質素な生活をすることを選びました。また、決して人嫌いではありませんが、安定した家庭を持つことはありませんでした。自分の家や価値ある財産を持つこともなく、各地を行脚して理想の俳句作りに努めました。芭蕉は俳句を作るにあたっては推敲を重ね、はらわたを絞るような苦心もしています。その結果が現代の私たちにも深い感動を与える俳句となって結実しているのだと思います。
寒い中参加され、熱心にお聞き頂いた23名の皆様に御礼申し上げます。