サークル・史の会

第701回学習会

2025大河ドラマ ”べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~” を楽しく見る 

 シーズン1 其の壱 「田沼時代について」


日 時:5月19日(日)午後1時30分~4時30分
場 所:亀戸カメリアプラザ6階第3研修室
発 表:大江 健次


2025年大河ドラマは「蔦屋重三郎」を主人公した「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」が放映されます。蔦屋重三郎は江戸時代中期、版元して活躍し人気の浮世絵師や作家を次々に世に送り出した人物ですが名を知っている人は少ないと思います。そこで今回は2025年大河ドラマを楽しく見て頂く為に「蔦屋重三郎」とは、どのような人物なのか、活躍した時代背景はどうなのか紹介したいと思います。
今回はシーズン1其の壱として、蔦屋重三郎が一気に駆け上がる「田沼時代」について紹介したいと思います。
尚、発表はプロジェクターで行いますので、資料は年譜のみとなります。




[ 報告]
田沼意次が活躍する「田沼時代」、そして敵対した松平定信について御話をさせて頂きました。
「田沼時代」と聞くと賄賂そして腐敗政治とイメージする人は多いと思います。しかし色々と調べてみますと賄賂は田沼時代に始まったことではなく以前から続いており、意次が賄賂を好んだ事は松平定信が田沼政権失脚を目論んだ宣伝だと思われます。
意次が行った各政策は現代に通じる事が多く開明的であり、これは意次が小禄旗本(600石)出身であり庶民派老中であったこと、また彼自身も身分の垣根が無いことから打ち出せた政策であったと思います。余りにも開明的であったことから当時の人たちには理解されなかった事は致し方が無いと思います。
そして一橋治済は松平定信を老中筆頭にし田沼派を一掃、その松平定信も6年後、老中を解任。まさに一橋家の徳川宗家乗っ取りの御家騒動も同時に進んだと思います。もし意次と定信が協力して政策を実行していたら違った時代になっていたと思います。
当日参加して頂きました28名(WEB参加者2名)の皆様ありがとうございました。
記 大江健次