サークル・史の会

第711回学習会

「富士登山の歴史 後編」


日 時:3月16日(日)午後2時45分~4時30分
場 所:亀戸カメリアプラザ5階第2研修室
発 表:加藤 好貞


昨年12月の前編では、富士登山の歴史のうち平安時代から戦国時代までについてお話させていただきました。今回の後編では、江戸時代から現代に至る富士登山の歴史をお話ししたく考えております。江戸時代では、戦国時代の終わりごろから始まった富士講について、富士講を広めた長谷川角行などの業績、富士講の組織・活動、富士登山の行程などを中心にお話いたします。そのほか、高山たつによる女性初の富士登山、初代英国公使オールコックを始めとする幕末の外国人による富士登山についてもお話ししようと考えております。明治時代では、政府の神仏分離政策の富士登山に及ぼした影響などについてお話しする予定です。御興味を持っていただけるのであれば、当日聴きに来ていただければ幸いです。                                       加藤 好貞

[ 報告 ]
今回は、昨年12月15日の発表に引き続いて、江戸時代から現代に至る富士登山の歴史をお話ししました。今回のお話では、まず、戦国時代の終わりごろから始まった富士講が、江戸時代になって、長谷川角行、村上光清、食行身禄などの活躍によって栄え、その結果、富士登山が隆盛を迎えたこと、富士講の組織・活動、当時の富士登山ツアーの行程、富士登山をめぐる富士山本宮浅間大社と村山浅間神社の争いを中心にお話ししました。また、江戸時代のそのほかの話として、高山たつによる女性初の富士登山、初代英国公使オールコックを始めとする幕末の外国人による富士登山についてもお話ししました。
明治時代以降では、明治初期の政府の神仏分離政策の富士登山に及ぼした影響などについてお話しするとともに、戦前から戦後にかけて交通機関が発達したことにより、富士登山が大衆化、スポーツ化して、宗教色が希薄化したこともお話しました、最後に、今後の課題として、世界文化遺産としての富士山を維持するための登山者数の管理、富士山噴火への対策についてもお話ししました。      
当日は悪天候にもかかわらず、27名の方に聴いていただき、多くの質問をしていただいたことは、説明者として大変感謝しております。ありがとうございました。